
海に出る前の、河口特有の磯香が甦る逸品。
幼なじみの忠太郎とサチ子のラブストーリーを軸に釣り船・釣り宿の人間や客達のエピソードを描いた大傑作。ラブストーリーといってもベタベタしたものではなく、反発し合いケンカばかりしているが実はお互いの心はわかっているという風な微妙な結びつきを楽しく描き切っている。エピソードも当事者でしか出せない雰囲気に包まれており、みやはらの釣狂人ぶりが伺える。コミカルタッチの絵柄なのであまり目立たないが、完璧な画面作りにも注目しよう。
海釣りをやる人、船宿がらみで育った人には絶対のおすすめ。
(1998.2.23up)